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素材のお話

小麦粉について

パンの味で一番大きな要素は小麦粉。 クロワッサンやブリオッシュなどバターと卵がたっぷり入った リッチな配合のものは、小麦粉にこだわらなくても ”らしい味”になりますが、それでもやはり小麦粉を変えると ぐっと印象が変わります。

お気に入りの粉探しは、職人にとって永遠の探求だと言えますが 現時点での自分の知識、入手ルートの中での”ベスト”と 信じて選び使っております。

強力粉;
北海道の有機栽培の小麦、ハルユタカという品種がお気に入りです。
ふすま入り、なしの2種類。焼いた時の小麦の香りはフランスに負けません。
フランス、イル・ド・フランス地方のふすま入りのタイプ110。
有機栽培、石臼挽き、予約して遙々取り寄せです。 トッププライスですが、部分的に使用しています。 フランスの小麦は、ひき方が荒く、それが持ち味として食感にでます。 あと日本の製粉との違いはメッシュ以外に、日本の製粉が 小麦の中心部分しか使わないのに対し、フランスは できるだけ周囲も削り落とさず使います。これにより 小麦の色が白から褐色になり、麦っぽさがぐっとでてきます。 これが日本と欧州のパン事情の決定的違いです。
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中力粉;
上記と同じ、イル・ド・フランス地方の小麦粉。
タイプ55の中力粉は2種類、使い分けしております。
この粉は、生菓子や焼き菓子でも積極的に使用していますが メッシュが粗いので、極端に食感がかわってしまいますから 国内製粉のメッシュが細かいものとブレンドしています。 このブレンド具合が日々試行錯誤です。
薄力粉;
薄力粉は日本の大手のものです。カナダ、北アメリカの 小麦粉を国内で製品したもので、メッシュは非常にこまやかなので プチガトーのスポンジの場合、ふんわりとした食感になります。 これは我々パティシエの基準になっている粉で、 国内小麦、欧州小麦に切り替えたくても、切り替えきれない。 巧くいかない場合はこれに戻すという、ベーシックなものです。
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悩み・今後の希望;

気に入っている自慢の小麦粉は、全て価格が非常に高いです。

大手のものは、日本国内で製粉、トラック輸送、問屋さんでの 在庫ストックと流通が確立しているので、適価で仕入れられます。

それに比べ、北海道のものは、そういった流通がないので 生産者から直接宅急便で送ってもらいます。 北海道から2日かけて届く送料が上乗せになった価格になって しまうので、通常の小麦の2倍以上の価格になってしまいます。

フランスのものも同じです低温コンテナに入れられて遙々船便でやってきます。輸送コスト、輸入関税、中間業者のマージン、 それらが加わって、通常小麦の2倍以上の価格。 今、ユーロ高、原油高につけ、更に値上がり中です。

北海道、フランスとこれらのコストはどうしようもないので、 流通システムの確立している大手製粉会社が それに負けない小麦を製粉してくれることを期待しております。

例えばパスタなど、イタリアのセモリナ小麦を製粉して 麺にしているわけですから、欧州の小麦を輸入して 国内で製粉することは可能はなずです。 内麦も最近頑張ってますが、火山列島の日本は赤土がベースなのに 対し、フランスなどは黒土がベースで農作物を作る土壌と 湿度の少ない気候は、非常に恵まれているのです。

今、交通機関の発達で、世界中いろんな所から食材が入ってくるようになりました。ですが、それはガソリンを燃やしてのこと。 環境的には考え物です。

(弊店もネット販売している限り、この問題をかかえているのですが、、)

イギリスで、半径150q以内流通が実験、研究されています。

簡単にいうとその圏内で採れたものを、その圏内のスーパーで売る

(=その圏内で食べられる)

食べ物における燃料費の抑制です。 昔は全てそうだったのに、農業が大規模になって価格競争により、別れてゆきました。 トロピカルなものは、そこでしか採れないので仕方がないにしても 第一次産業をもっと重要視して、日本国内でも優れた農作物が とれ、近くでとれた美味しい食材を使えるようになりたいです。